January 11, 2011

ライブ初め 〜Rasmus Faber with Platina Jazz Orchestra4

Rasmus Faberって人物をご存知でしょうか??
スウェーデン出身のDJ、コンポーザー、キーボードプレイヤー、
そしてイケメン。
でも、ギーク。わかりやすく言うとアニソン好き。

日本という国は、やっぱりどうしても民族的にみると
世界の国々の中ではだいぶ『暗い』民族が暮らす国、
という傾向があるんじゃないでしょうか。

アメリカのハンバーガーとオートミールの匂いしかしない、
底抜けに明るすぎる国民性にはどうしても馴染めないし、
かといって、フランスのシニカルな視点を持てない『いいひと』だし、
当然、イタリア人のような下半身アピールを前面に押し出した
陽気な人柄になんてなれっこない。

日本で受け入れられる音楽で独特なのは、
そんな根暗な民族、日本人と結構似通った人々が作る音楽
だということがわかるかと思います。

質実剛健、ジャーマンメタル
そして、古くはカーディガンズや
プロデューサーのトーレ・ヨハンソンからはじまる
スウェディッシュポップブーム。

そう、日本だけで(オーバーか??)受け入れられる
音楽を作り続けている国、スウェーデン。
そこからのお客様が今回来日なさいました。

僕の中では彼、Rasmus Faberは
日本人で例えるのは乱暴だけれども
Jazztronikこと野崎良太氏や、DJ KAWASAKI氏のような
美メロ ピアノハウスをクリエイトする、
さすが美メロ産地である北欧のひと!!という印象のほうが
強かったりもするのですが、

このたびの来日セットは
なんとほぼほぼビッグバンド形式のジャズセット。
しかもプレイするのはアニメソング(通称:アニソン)
という暴挙、いや快挙。

会場はいつものBillboard Live Tokyoなんですが、
なにやら今回はいつもと違う客層が押し寄せそうな予感…
といいながらも、僕もひそかにアニメ大好きなんでね、
いや、もう声を大にしてもいいくらいアニメ大好きなんでね、
『けいおん!』の唯ちゃんとか嫁にしてもいいくらいなんでね、
これがもう、大きなお友だちとも一緒に楽しめてしまいました。

いや、これがホントに。
最後に拾いもんのセットリストを載せますが、
エヴァからジブリから、渋いところではオネアミスの翼だとか、
半分以上は知ってる曲でしたよ、相当楽しめてしまいましたよ。


でも、ひとつ思ったのが
『これってジャズ風アレンジではあるけど、
 ジャズって呼ぶにはものすごい抵抗感があるぞ』
ってことだったんです。

編成としては
ピアノ×1人 ベース×1人 ドラム×1人
バリトン&ソプラノ サックス×1人
テナーサックス×1人
アルトサックス&フルート×1人
トロンボーン×1人
トランペット×1人
ボーカリスト男女各1人
そこにキーボードでRasmus Faber氏
というカンジだったのですが、
その豪華なホーンセクションのせいか、
ビッグバンドみたいになっちゃってるんです。

いや、もちろんビッグバンドだって、
グレン・ミラーやカウント・ベイシーなどをはじめとした
昔のジャズジャイアンツに代表されるように立派にジャズだし、
そもそもジャズの定義ってなんだ??って話になるんですが、

やっぱりなんというか、
この編成・演奏をもってして、『ジャズです』
と言い切るのはちょっと無理があるようなカンジがしてしまい…

とかなんとかいいながら、
小難しい話は抜きにして、
『お〜、あの曲がこんな風になるのか〜、音楽って面白い!!』
といろんな人が思ってくれて、
ドキドキしながらもBillboard Liveに足を運ぶ人が現れて、
ツイッターとかで
『思い切って行ってよかった!!』とか
『生で音楽を聴くのがこんなに楽しいとは!!』
なんて感想を言ってる人たちを見ると
あぁ、この人たちはものすごいことを成し遂げたんだなぁ、と
変な角度から感動してしまったのも事実です。

きっと、彼の音楽は『アニソンをジャズにした』
のではなくて、
『アニソンを入り口に音楽の楽しさと美しさの世界を広げた』
ということなのでしょう。

言い訳がましいですが、
もちろん、アニソンのフィールドで活躍している
作曲家・歌手の皆さんも素晴らしいです、
鷺巣さんや菅野さん、たくさんCD持ってます。
しかも、今回調べて初めて知ったんですけど、
Monday満ちるさんが秋吉満ちる名義でアニソン歌ってたんですね。
(『銀河英雄伝』のテーマソングです)

普通のアニソンじゃあれだけのホーンセクションを
生音で聴ける機会なんてないでしょうし、
ドラムでブラッシングなんていうテクニックがあることすら
知らないままでいたでしょう。

それを少しでも広めることができたこと、
今回のRasmus Faber氏のステージはそれだけでも
やる価値があったと思います。

それぞれの楽器のソロパート後には観客から自然と拍手が起こり、
演奏中でも素晴らしいプレイには賛辞を送る、
プレイヤーもそれを受け止めてよりプレイに熱が入る、
もう観客とプレイヤーの一体感は、
名門Billboardでもかなり高いレベルにあったのではないでしょうか。

Rasmus Faber、もうどっちが本職なのかわかりませんが、
ハウスDJとしてのキャリアだけでなく、
このPlatina Jazz Orchestraも、ライフワークとして続けて欲しいものです。

余談になりますが、サプライズで演奏してくれた、
『けいおん!!』のOP曲、『GO! GO! MANIAC』は是非とも音源化して
リリースしていただきたいのと、
ピアニストの譜面がiPadだったことに非常に未来を感じた
とてもとても楽しいショウでした。



Rasmus Faber with Platina Jazz Orchestra
1. ハレ晴レユカイ
2. Skies Of Love
3. Thanatos - If I Can't Be Yours -
4. Genesis of Aquarion
5. yume no tamago
6. プレパレード
7. ハッピー☆マテリアル
8. 星間飛行
9. そばかす
10.君をのせて
11.水の証
12.オネアミスの翼
13.GO! GO! MANIAC
14.はじめてのチュウ
〜encore
15.人生のメリーゴーランド
16.HELLO, VIFAM

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Posted by yamajun001 at 00:00│ 音楽